【目的】研究倫理コンサルタントが提供する研究倫理コンサルテーションサービス(research ethics consultation service: RECS)について自己評価し、また所属機関内外の他者に説明して他者から評価を受けるために、RECSに必要な記録項目について検討し、提案すること。
【方法】国立循環器病研究センターでは、2013年のRECS開始時より、米国生命倫理人文学会「医療倫理コンサルテーションの中核能力」第2版(2011)に示された医療倫理コンサルテーションの記録要素11カテゴリー21項目に準じた記録様式を運用してきた。また、2018年からは、米国の第1期臨床橋渡し研究機関助成コンソーシアム臨床研究倫理委員会ワーキンググループによる6カテゴリー35項目の標準データ収集ツール(Cho et al. 2015)を参考に、記録様式を改訂して運用してきた。さらに、国内の数機関のRECSで使用されている記録様式について聞き取り調査を行った。これらのRECSの記録に関する経験や聞き取り調査をもとに、研究班メンバー(共同演者)がRECSに必要な記録項目について検討協議して抽出整理した。
【結果・考察】従来使用してきたRECS記録項目を、内容面で4カテゴリーに分類した(受付対応、依頼者、研究・依頼内容、回答対応)。そのうえで必須項目(10)、推奨項目(30)、追加項目(10)に分類した(計50項目)。必須10項目は、いつ、誰が、どこの誰から、どんな研究のどんな倫理的課題についてどのように依頼を受け、どのように回答したかを、主に記述する項目である(整理番号、依頼年月日時、筆頭依頼者氏名、所属、職名、依頼聴取日時・手段・研究要旨・倫理的課題要旨、追加調査要旨、回答日時・手段・要旨、報告整理日時、対応・記録 未/済)。また、推奨30項目は、主にこれらの必須項目の記述をカテゴリーに分類し、対応時間を記録するとともに、関連情報や事後参照のための項目を選定した。さらに、依頼手段や依頼者評価、自己評価等のカテゴリー分類を追加項目とした。
RECSの記録項目を必須項目と推奨項目、追加項目に分類することで、RECSの実践状況に応じて記録項目の追加や省略が容易になり、RECSの適切な記録と評価につながると考える。
【結論】RECSに必要な記録項目を、必須10項目、推奨30項目、追加10項目に分類した(計50項目)。