AMED医療技術実用化総合促進事業「Risk-Based Approach(RBA)の実装に係る取組み」では、臨床研究の種別に合わせたRBA実装のための手順書・説明書などが作成されているが、われわれは令和4年度AMED研究開発推進ネットワーク事業で、生命・医学系指針遵守介入研究(指針介入研究)の品質確保を推進した。すなわち、両大学で令和4年秋以降に新規に立案・開始された3件の指針介入研究に、上記の手順書・説明書を適用し、その過程でRBA実装導入部分のプロセスを確認し、重要なプロセス、データ及びリスクの特定を実施した。これによって各研究の課題を明らかにし、その改善策を提案することにより、品質マネジメントシステム(QMS)に基づいた RBA 実装の考え方の整理を進め、研究の品質向上と品質確保の効率化を図った。
本シンポジウムでは、1. 研究開始時のRBA導入として、臨床研究ごとにRBAステップ1~ステップ4に対応するリスク管理表を作成し、医療技術実用化総合促進事業成果物について研究者、研究支援者らで効果検証報告書(成果物1-1~1-3)を作成した。2. 1の過程で、指針介入研究に必須と考えられるリスク管理項目を20項目に絞り込み、リスク管理表案を作成した(成果物2)。3. 名古屋大学が主導する臨床研究ネットワークC-CAMの多施設共同研究推進WGの活動として、令和4年11月にRBA/モニタリング講習会を名古屋大学キャンパス内で対面開催した。4. 多くの臨床研究機関が採用している倫理審査申請システムに適用できる、RBA導入のためのシステム改修仕様書(成果物3)を作成し、個別の試験について、CtQ一覧リスト、リスク評価結果、リスク管理表、QTL定義書、品質リスクマネジメント計画書(IQRMP)を作成し格納する機能を持たせた。5. 令和5年3月に両大学でRBA・QMS大会を開催した。6. QMS教育を含む今後の展開 についてのわれわれの取り組みを発表し、皆様のご批判を仰ぎたい。
令和4年度AMED研究開発推進ネットワーク事業成果物 https://www.amed.go.jp/content/000113638.pdf