【目的】SGLT2阻害薬について、食事負荷試験により食後代謝動態に与える影響、グルコースクランプ法によりインスリン抵抗性に与える影響を詳細に検証する。【方法】2型糖尿病患者9名について、4ヶ月間のSGLT2阻害薬投与の前後で、テストミールによる食事負荷試験、人工膵臓によるグルコースクランプ試験を行った。食前後で血糖、インスリン、Cペプチド、GLP-1、GIP、グルカゴンを測定した。CペプチドAUC/インスリンAUCにて肝インスリン分解を求めた。グルコースクランプ法では主に筋肉のインスリン抵抗性を反映するM/I値を評価した。また、全身のインスリンクリアランスを求めた。【結果・考察】体重、HbA1cは低下したが、有意差は認められなかった。食後の血糖、空腹時、食後のインスリン値は有意に低下し、HOMA-IR、Insulin Sensitivity Indexは有意に改善した。Cペプチドは変化が無く、肝インスリン分解指数が有意に亢進した。GLP-1、GIP、グルカゴンは変化が無かった。肝機能は有意に改善していた。グルコースクランプ法でのインスリン抵抗性指数、全身インスリン分解指数は変化が無かった。これらの結果から、SLGT2阻害薬は尿糖排泄により血糖を下げ、高インスリン血症を是正し、肝機能、肝臓のインスリン抵抗性を改善し、肝臓でのインスリン分解を亢進させると考えられた。【結論】SGLT2阻害薬は尿糖排泄による血糖低下、高インスリン血症是正により、肝機能、肝インスリン抵抗性を改善する。