昨年5月にICH M10ガイドラインについてStep4の最終合意がなされ、欧米ではStep5の実装段階に入ってきている。そこで国内の製薬会社および分析CROにおいても、M10ガイドラインに準拠した薬物濃度分析法バリデーションや実試料分析への対応が進んでいる。一方で近年の医薬品開発では、従来の低分子化合物、抗体分子に加え、抗体薬物複合体(ADC)、オリゴ核酸、ペプチドなどの様々なモダリティのバイオアナリシスに対応する必要がでてきている。本発表では、低分子化合物、抗体薬物複合体、総抗体、抗薬物抗体など複数のターゲット分子の分析が必要となるADCを例に取り、臨床開発において求められるバイオアナリシスについて、M10ガイドラインへの対応状況や抗薬物抗体分析関連のトピックも含めて紹介し、直面している課題について整理する。また中国を含めた国際共同治験では、複数施設でバイオアナリシスを実施するために、分析法のクロスバリデーションが必要となる場合が多く発生する。当社におけるクロスバリデーション実施の現状についても言及する予定である。