臨床開発というキャリアは、変化する状況の中で新しいものを創造する取り組みであるという点において、大変やりがいのある仕事である。診療がいわばガイドラインに従い業務を行う仕事であり、開発は新しい選択肢とガイドラインの創出に貢献するものである。講演者はアカデミアと企業で臨床開発の経験があるが、両者の違いは診療への従事(専任)、グローバル化との関わりとフレキシブルな予算の有無と感じる。目指すゴールは本質的に同一であり、開発に関連して実施する内容も共通している。自身のライフスタイルや居住地に基づいてキャリアを選択することになるが、ポジションは地域的に偏在している点は注意が必要である。女性医師が臨床開発の部門でキャリアを伸ばしていくためには、日々のto doに埋もれてしまわないように、自身の目標を設定する必要を痛感する。また、周囲への心遣いや、企業であれば英語力があるとよいと思う。そしてしぶとく仕事を継続し、時間はかかるかもしれないが専門性を身につけ、充実したキャリアを進んでいただきたい。