【目的】細胞加工製品は、異常細胞の混入・発生のリスクがあるため、高精度な異常細胞検出法の開発が求められる。本研究では、がん細胞を添加した正常細胞試料について、畳み込みニューラルネットワークを用いた細胞画像のパターン認識を適用することで、異常細胞の検出に関する検討を。 【方法】ポリマーLA717を含む培地中に正常細胞(MRC-5, 1x104cells/well)およびがん細胞(HeLa-GFP, 1x102cells/well)を共培養し、4日後に撮像を行なった。明視野像およびエッジ処理画像をランダム調整し、がん細胞とその他の細胞との画像識別を行なった。予測精度は外部検証におけるROC曲線下面積(ROC_AUC)および感度と特異度の平均値(BAC)により評価した。 【結果】エッジ処理を行なった画像を用いた結果、バッチサイズ(45)、学習率(0.014)において最良の予測性能を認めた(ROC_AUC = 0.884, BAC = 0.801)。一方、明視野像画像ではバッチサイズ(2)、学習率(0.001)において最良の予測性能が観察された(ROC_AUC = 0.564, BAC = 0.628)。これらの結果は、エッジ処理が有効であることを示している。 【考察】本研究で使用した条件では、インプットデータ数や画像の色調、サイズ、描写角度などが予測精度に影響を与える可能性があり、細胞画像の調整による予測精度の改善が期待される。