【目的】ラクトフェリン(LF)は、母乳に多く含まれるタンパク質であり、抗炎症作用を有することが報告されている(Drug Chem Toxicol. 44, 286-293)。そこで今研究では、NASHモデルマウスの肝炎症に対するLFの効果を検討した。
【方法】NASHモデルは、雄性C57Black6マウスにCDAHD60を摂取させ作製した(Int J Exp Pathol, 94, 93-103)。1群には普通食、2群にはCDAHD60食、3群と4群にはCDAHD60食および水に溶解したLF(2.4g/kg or 4.8g/kg)を自由摂取させた。摂取15日後に血漿のGOT、GPTを測定した。その後、肝臓を摘出し、RT-qPCR法を用い炎症マーカーであるIL-6、IL-1b、TNF-αの遺伝子発現レベルを測定した。
【結果・結論】CDAHD60の摂取10日目にはGOT、GPTの上昇が認められ、15日目において、普通食と比較し有意な上昇が認められた。LFの投与はその上昇を有意に抑制した。また、RT-qPCR法の結果より、CDAHD60摂取による炎症マーカーの上昇をLFが有意に抑制した。以上の結果より、LFはNASHによる肝炎症に対して効果を示すことが明らかとなった。