Author:〇武藤 徳子、許 多、石井 信之
Affiliation:歯内
Abstract:目的 歯の損傷後の歯髄修復機構において、歯髄には前駆細胞と歯髄幹細胞が存在し、損傷の程度によって異なる修復機構が働き、象牙質形成と骨組織形成が惹起されると考える。本研究は、直接覆髄処置後の歯髄修復過程におけるマクロファージの活性化、歯髄幹細胞/前駆細胞の分化能促進への影響とM1M2マクロファージの動態、神経再生の過程を明らかにすることを目的とした。
方法 6週齢ICR系マウス臼歯に歯髄感染モデルを作成し、MTA,水酸化カルシウム製剤をそれぞれ露髄面に充填した。HE染色にて継時的な細胞動態を、さらに象牙芽細胞分化マーカー(nestin)、M1,2MΦマーカー(ED1,2)、神経線維マーカー(PGP9.5)およびオステオポンチン(OPN)にて硬組織形成状態を解析した。(動物実験承認番号:316-6)。
結果および考察 MTA群はPGP9.5は術後1週間後は、歯根全体に、術後2週間後は髄床底部付近に陽性所見が認められた。水酸化カルシウム製剤群は、術後2週後にED1,2が強く染色され、PGP9.5の陽性所見は根尖付近にわずかに認められた。MTA群においては歯髄の治癒が認められ、水酸化カルシウム製剤群、対照群では歯髄治癒遅延傾向が認められた。上記の結果より、再生神経の発生と歯髄治癒には、相関が認められた。今後、歯髄感染をコントロールすることによりマクロファージの動態の変化と末梢神経の再生の関係が解明できることが期待できると考えられた。
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