[2-P2-P67] ラットの膝神経節細胞におけるACE2、TMPRSS2およびneuropilin-1の発現について

Author: 〇諏訪部 武、安尾 敏明、硲 哲崇、中村 文彦
Affiliation: 朝日大 歯 口腔生理
Abstract: 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は、神経細胞に感染して複製する能力を持つ神経向性ウイルスであることが示唆されている。SARS-CoV-2の細胞侵入過程においてSARS-CoV-2はレニン-アンジオテンシン系の調節因子であるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)に結合し、2型膜貫通型セリンプロテアーゼ(TMPRSS2)の働きでSARS-CoV-2の膜と宿主細胞の膜の融合が引き起こされること、また神経回路の発生過程で軸索誘導に関与するneuropilin-1(NRP1)が新型コロナウイルス感染ではSARS-CoV-2の感染力を増強することが報告されている。新型コロナウイルス感染症の初期症状や後遺症として味覚障害が報告されていることから、本研究では、SARS-CoV-2が味覚ニューロンに侵入する可能性を検証するため、舌と軟口蓋を支配する味覚ニューロンおよび耳介を支配する体性感覚ニューロンからなる膝神経節におけるACE2、TMPRSS2、NRP1の遺伝子発現について検討した。麻酔下のラットから膝神経節を採集し、膝神経節から全 RNA を抽出し、逆転写によって RNA テンプレートから cDNA を合成した。遺伝子発現レベルはリアルタイム PCR により決定した。ACE2、TMPRSS2およびNRP1 mRNAの発現が膝神経節で認められた。この結果は、SARS-CoV-2が味覚ニューロンへ侵入する可能性を示唆する。またSARS-CoV-2とACE2の結合に伴うACE2のダウンレギュレーションが味覚ニューロンの活動に影響を及ぼす可能性を示唆する。

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