[1-P1-PM12] 骨形成におけるmiR-125bの役割:miR-125b-2ノックアウトマウスの解析

Author: 〇小笠原 伯宏1,2、南崎 朋子1、河野 尚平1、星野 友則1、吉子 裕二1
Affiliation: 1広大 院医系 硬組織代謝生物、2広大 院医系 矯正
Abstract: “我々は骨芽細胞特異的にmiR-125b-5pを過剰発現する(Tg)マウスが著しい骨量増加を示し、miR-125b-5pはPrdm1を標的として破骨細胞分化を阻害することを見出した(Commun Biol, 2020)。同Tgマウスの骨形成は正常であったが(IJMS, 2021)、miR-125bはBmpr1bを標的として骨芽細胞分化を負に制御することが示唆されている(Cell Physiol Biochem, 2017)。miR-125bは異なる染色体(ヒトchr11/chr21、マウスchr9/chr16)上のmiR-125b-1およびmiR-125b-2に由来するため、我々はそれぞれのノックアウトマウスを作製した。今回はmiR-125b-2ノックアウト(125b-2 KO)マウスの解析結果を報告する。125b-2 KOマウスは正常に出生し、外観上特筆すべき異常は見られなかった。同KOマウス大腿骨のmiR-125bレベルは野生型(WT)マウスと比較して低値を示したが、血中miR-125bレベルはWTマウスと同等であり、脛骨の骨形態計測パラメータにも特筆すべき所見は認められなかった。125b-2 KOマウス骨髄細胞のmiR-125bレベルはWTマウスと比較して低値であり、同細胞を骨分化培地 (アスコルビン酸、βグリセロリン酸およびデキサメサゾン)で培養すると、BMP2の存在にかかわらず骨芽細胞分化が著しく亢進した。以上の結果から、miR-125b-2は骨芽細胞分化を負に制御するものと思われる。125b-2 KOマウスの個体レベルにおいては、miR-125b-1に由来するmiR-125bが血中レベルを正常に保ち、miR-125b-2の欠損にともなう骨への影響を軽減させるものと推測される。”

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