[2-P1-P02] 比較Pan-genome解析による口腔Veillonella新規エネルギー代謝経路の発見

Author: 〇眞島 いづみ1、中澤 太2、清浦 有祐1
Affiliation: 1奥羽大 歯 口腔病態解析制御、2インドネシア大 歯 口腔生物
Abstract: “【目的】Veillonella属細菌はヒト口腔内における優勢細菌である。本属細菌は乳酸を主なエネルギー源とするユニークな生理学的特性が報告されているが、詳細な代謝経路は未だに明らかになっていない。本研究では、口腔Veillonella全8菌種の比較Pan-genome解析を行い、これらに保存されているエネルギー代謝経路関連遺伝子の網羅的同定を行った。
【方法】口腔Veillonella全8菌種のドラフトもしくは全ゲノム情報を取得後、それらのgbkファイルをBPGA pipelineにてPan-genome解析を行った。また、BPGAで同定されたCore, Accessory genomeおよびUnique genesのプロテインファミリーをKEGGデータベースと参照し、エネルギー代謝経路のマッピングを行った。
【結果】口腔Veillonella全8菌種は、乳酸の他にフルクトースの代謝経路をCore genomeで保存していることが、明らかになった。また、口腔Veillonella全8菌種において、V. rogosaeが最も多いAccessory genomeを、一方V. tobetsuensisが最も多いUnique genesを保有していたが、そのAtypical GC contentはV. atypicaが最大値を、V. tobetsuensisが最小値を示した。
【考察】口腔Veillonella全8菌種は、従来の乳酸に加えて、フルクトースをエネルギー源とできることが遺伝学的に初めて証明された。また、V. rogosaeが口腔Veillonellaを代表する特徴を有する一方、V. tobetsuensisの特性はユニークであり、V. atypicaは外来遺伝子の影響を受けやすい可能性が示唆された。”

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