[2-P2-P40] 腫瘍微小環境における間質細胞の免疫抑制作用に対するブラジル産プロポリス(BP)

Author: 〇安藤 恵1、鶴田 はねみ4、高橋 萌2、神谷 真子3、上野 恭平1、梅村 直己1、川木 晴美1、高山 英治1、村松 泰徳2、近藤 信夫1
Affiliation: 1朝日大 歯 口腔生化、2 朝日大 歯 口外 、3朝日大 経営 経営、4朝日大 歯 保存
Abstract: “中国産プロポリス(CP)は、多くの植物由来フラボノイドを含み抗炎症作用、抗菌作用、抗腫瘍作用を持つことから、古くから民間療法などに用いられてきたが、免疫系にどのような影響を及ぼすのか作用の実態について詳細な検討は成されていない。我々は、マウス抗CD3抗体刺激脾細胞のサイトカイン産生能に対するCPの作用を検討した。その結果、処理後48時間の刺激脾細胞のviabilityを低下させない希釈濃度のCPにより、IL-2産生は顕著に、IL-4は有意に促進されるのに対して、IFN-γ、IL-6産生は抑制され、一方、およびIL-10産生に有意な変化は見られなかった。CPの主要成分の一つであるカフェイン酸フェネチルエステル(CAPE, 12.5μM)を添加すると上記とほぼ同様のサイトカイン産生の変化が観察され、この物質がCPによるサイトカイン制御の中心的役割を担うことが示唆された。CAPEは、NF-kBの関わるさまざまな炎症反応を抑制することが既に知られているが、IL-2は直接的に濾胞性ヘルパー(Tfh)細胞、Th17細胞や、DN T細胞を抑制し、制御性T(Treg)細胞を促進するなど、自己免疫疾患の制御に重要な役割を果たすことが明らかになりつつある。従って、CAPEがIL-2や、IL-4のようなTh2サイトカインを介する系でも免疫系の制御を行う可能性が考えられる。現在、CAPEによる刺激脾細胞のサイトカイン発現調節が、転写、翻訳、分泌レベルでどのように調節されているのか、それらに対するCAPEの受容体タンパク質や阻害物質に対する感受性等を含め、発現制御機構の解明を進めている。”

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