[3-P1-P104] 臨床的効能を裏付ける硫酸化多糖類フコイダンの特性

Author: 〇岡 俊哉1、今井 あかね2,3
Affiliation: 1日本歯科大・新潟・生物、2日本歯科大・新潟・生化学、3日本歯科大・新潟短大、歯科衛生
Abstract: “【目的】フコイダンは海藻類に多く含まれる硫酸化多糖の総称であり、抗腫瘍効果、がん細胞のアポトーシス促進、免疫活性化作用を始めとして極めて多様な作用が報告されている。演者らの研究グループはフコイダン含有クリームやジェルを使用して、再発性アフタ、白板症、紅板症、扁平苔癬などの前癌病変や口唇ヘルペス、外傷、慢性的な舌痛(SPT)が改善した症例を随時報告してきた。並行してフコイダンの臨床的効能を裏付ける特性を明らかにすることを目的とした基礎研究に取り組んでおり、新規に得られた知見を報告する。
【方法】由来藻類、精製度、および分子量の異なるフコイダン、Fucus vesiculosus crude, およびpure (95%)(SIGMA), Cladosiphon novae-caledoniae 由来低分子化フコイダン(第一産業株式会社)の3種を用い、(1)ステロイド代替薬としての可能性を探る非ステロイド系抗炎症剤の標的酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)、1及び2の阻害活性、(2)コラゲナーゼ(Human MMP13)阻害活性、および3種のフコイダンのヨウ素含有量を調べた。
【結果】フコイダンはシクロオキシゲナーゼ、およびコラゲナーゼ阻害活性を示した。用いた3種のフコイダンで陽性反応が見られたものの、活性の強弱などには相違がみられた。またヨウ素分析の結果、三者の含有量は検出限界以下で、差は見られなかった
【結論】フコイダンが示した特性は口腔医療分野へ応用できる可能性を示唆するものと考えられたが、精製度や由来による作用の差に関してはさらなる検証が必要である
【利益相反】利益相反状態にはありません”

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