[3-P1-P105] 酸化ストレス阻害薬(アロプリノール)のPorphyromonas gingivalis由来LPS(PG-LPS)による心機能障害に対する効果

Author: 〇森井 彰仲1、吹田 賢治2、松尾 一朗1、伊藤 愛子3、清本 賢一1、角田 道則1、成山 明具美4、大貫 芳樹2、五味 一博1、奥村 敏2
Affiliation: 1鶴大 歯 歯周病、2鶴大 歯 生理、3鶴大 歯  矯正、4鶴見 歯 小児歯
Abstract: 【目的】歯周病は心疾患発症に影響を与えている事が臨床研究で示唆されている。心疾患発症の原因として、心筋細胞内において、酸化ストレスの一つであるキサンチンオキシダーゼ(XO)の発生が示唆されている。しかしながら歯周病と心疾患発症における酸化ストレスの関連については不明である。本研究では歯周病患者の血液中に検出される濃度と同様のPorphylomonas gingivalis由来内毒素PG-LPSを慢性投与した歯周病モデルマウスを作成し、XO阻害薬であるアロプリノール(ALLO)を使用し歯周病由来の心機能低下に対するアロプリノールの効果について検証する。【方法】C57BL/6Jマウス(オス12週齢)を用いて、1)PBS投与群(Control群)、2)PG-LPS(0.8mg/kg/day:腹腔内投与)投与群(LPS群)、3)アロプリノール投与群(50mg/kg/day:飲水投与:ALLO群)、4)LPSとアロプリノールの併用投与群(LPS+ALLO群)を作成した。ALLO投与は実験開始2日前より飲水投与を行い、LPS投与を7日間連続投与後、心エコーにて心機能測定を実施、実験終了後に心臓を摘出し臓器重量の測定を行った。【結果】Control群と比較してLPS投与群での心機能(左室駆出率(LVEF)、左室内径短縮率(FS))は有意に低値を示した。しかしながらALLO併用投与群における心機能の低下は有意に抑制された。心臓重量は各群間で有意差はなかった。【結論】PG-LPSの投与による心機能低下はキサンチンオキシダーゼ阻害薬(アロプリノール)の併用投与により抑制された。アロプリノールは歯周病原菌のLPSによる心疾患発症に対して有効な治療薬としての効果が示唆された。

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