[3-P2-P114] 小児の概日リズム特性と齲蝕発生リスクの相関

Author: 〇西出 真也1、八若 保孝2
Affiliation: 1北医療大 リハ 生理、2北大 院歯  小児障害者
Abstract: 近年、社会の24時間化が進み、多様な生活スタイルが選択可能になったが、一方で生活リズムの乱れは不眠症など健康障害の原因となっている。ヒトの生理機能には概日リズムと呼ばれる内因性の変動があり、概日リズムの変調により起こる疾患や障害が多数報告されている。本研究は不規則な生活習慣が齲蝕発生に及ぼす影響を調べるために実施された。研究は北海道大学病院歯科診療センター小児・障害者歯科外来を受診した1歳から16歳の全身疾患のない患者230名を被験者とし、同病院自主臨床研究審査委員会の審査・承認の下で行った。本研究への参加にあたり患者の保護者に口頭で説明の上、自由意思による同意が得られた者に対して生活習慣記録用紙を配布し、就寝時刻、起床時刻、食事時刻、間食時刻とその内容、歯磨きの時刻・時間を8日間、長期休暇や旅行、学校行事のない、平常時である時期に家庭で記録するよう依頼した。齲蝕経験歯数は被験者の担当医の診断に基づいて判定した。被験者の睡眠や食事時刻などの生活習慣データと齲蝕経験歯数の相関を分析した。140名の被験者より有効な回答を得た。このうち乳歯列期の38名の記録項目と齲蝕経験歯数の関係を解析した結果、就寝時刻、夕食時刻、間食回数は齲蝕経験歯数と有意な相関があった。重回帰分析の結果、就寝時刻や夕食時刻は間食回数とは独立した因子であることがわかった。以上より小児期における、夜更かしや遅い夕食は齲蝕発生の危険因子となることが示唆された。

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