[2-P1-P08] Arachnia rubra SK-1株のde novo全ゲノムアセンブリ

Author: 〇齋藤 真規、桑原 紀子、瀧澤 智美、小林 良喜、泉福 英信
Affiliation: 日大 松戸歯 感染免疫
Abstract: “健康なヒトの歯肉溝から分離されたArachnia rubra (SK-1株)の完全なゲノム配列について報告する。A. rubraは赤い色素を産生するグラム陽性桿菌であり,歯周病原細菌に対して抗菌効果を有している。16S rRNA遺伝子配列に基づく相同性の検索において,SK-1株はArachnia propionicaと最も近縁である。全ゲノム配列の決定は,Pacific Biosciences Sequel IIシステムを使用して実行された。 SK-1株の完全なゲノム配列は3,316,972 bpであり,単一の環状染色体として構成されていた。また,G + C含量は64.2%だった。タンパク質コード領域は,Glimmer(Ver. 3.02)とProdigal(Ver. 2.6.3)の結果を結合することにより3,868 CDSと予測された。 Infernal 1.1.2によって20個のrRNA遺伝子,tRNAscan-SE 1.3.1によって47個のtRNA遺伝子が予測された。さらに機能アノテーションの付与はNCBI BLASTによって実行された。SK-1株とA. propionicaの全ゲノム配列の類似度を比較するANI解析は,ANI calculator(http://enve-omics.ce.gatech.edu/ani/index)を用い,ANI値として算出された。 SK-1株とA. propionicaのANI値は82.9%を示し,菌種の異同を判断する基準となる95%を下回ったことから異種であることが証明された。A. rubra(SK-1株)の全ゲノム配列は,DDBJに登録し,アクセッション番号AP02446を得ている(未公開)。本研究は,JSPS科研費 JP16K20700,JP20K10299の助成を受けたものである。開示すべき利益相反はない。”

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